そういう歴史は知らないけど、推測すると、古代に権力者が金貨に自分の肖像を彫ってたような、そういう部分が発祥じゃないかな。目的はもちろん、自分の富と権力を誇示するため。
昔は貨幣の「貴金属としての価値」イコールお金の価値で、そこに自分の肖像を彫ってたのが、国の開祖など自分の先祖とかそれに協力した英雄だとかに広がって…紙幣ってのはずっと後の産物だからコインが元だと思う。紙幣も、紙そのものに価値は無いから最初は兌換紙幣だったけどそれに転用されて、今のような不換紙幣にも受け継がれたと。
コインに肖像を使うのは西洋のやり方かな。中国では文字を彫ってたから。
まあ外れてたらゴメン。
私はお金の歴史って面白いと思う。
一番最初は、物々交換で必要なものを手に入れてたと思う。それが貴金属を使った「お金」になったのは、モノの価値が抽象化されたんだよね。そして長い間、貴金属としての価値そのものがお金の価値だった。金貨にしても銀貨にしても銅銭にしても、お金をつぶしたり溶かしたりしても、金属の価値がお金の価値だったから同じだった。
次に紙幣が現れた。紙には何の価値もないけど、金本位制で、紙幣を銀行に持って行けば額面の価値の金に交換してもらえた。お金が紙で、貴金属そのものじゃなくなったことも抽象化だと思う。そして現在の紙幣。国の信用が背景にあって、貴金属とも切り離された。
さらに預金通帳の額面になると、紙幣ですらない数字になった。さらに進んで電子マネー。もはやお金は、ただのデータと化した。預金はおろせば紙幣になるけど、将来的に紙幣や硬貨が廃止されて完全電子化すれば、お金はデータが全てになる。なんかお金の歴史って、具体的な物体からどんどん離れて抽象化されていく歴史みたい。
人間自身は物質世界で生きてるのに、モノを手に入れる方便としてのお金がデータ化して大丈夫かなって不安。金本位制ではハイパーインフレとか起きないでしょ。貧しくなればお札を発行できなくなるから。電子マネーの時代になったら、経済がさらに複雑化しそう。そのうえ仮想通貨まで流通すれば、もう国家が中央銀行でお金を管理するシステム自体が壊れるよね。そんな時代の経済学ってどうなるんだろう。