>>793
これまで日本は何度も謝罪してきた。
「一言謝罪すればすむ」と言ってきながら、謝罪したら次に「責任を認めるからには賠償しろ」と言ってくる。そしてアジア女性基金を作ったら、「それは国家賠償ではない」と言ってくる。国家賠償は、今問題になってる1965年の日韓基本条約と日韓請求権協定で、韓国が経済援助と引き換えに権利を放棄しているから、国家賠償をするのは賠償金の二重取りになる。
今回の10億円は国費だから、国家賠償という形じゃなくても実質的に韓国に賠償金の二重払いをした形だ。そこまで譲歩する代わりに「この話は今回で終わりで二度と出さない」と約束した。ところが韓国は大統領が代わったら「まだ終わってない」と言い出した。
安倍総理も謝罪してる。そしたら、韓国は「それは心からの謝罪じゃない」と言う。天皇が謝罪すれば済むどころか、これまでの韓国の姿勢を見ていたら、天皇が謝罪したら「それを口だけじゃなく態度で示せ、国家賠償しろ」と賠償金の三重取り(アジア女性基金を含めると四重取り)を求めてくると予想される。
そもそも従軍慰安婦問題というのは、事実関係そのものが怪しいんだよ。
もちろん現実に「従軍慰安婦」は存在した。しかし基本的にこの人たちは、慰安婦の募集に応じて自分から集まったうえに、それなりに給料も受け取ってる。ネトウヨが従軍慰安婦のことを売春婦よばわりする理由はそこにある。
ただし、そこに本人の意志によらず無理やり集められた人がいなかったのか、というと、そうとは言えないと私は思う。自発的に来た人もいれば、無理やり引っぱってこられた人もいるだろう。別に逮捕連行されていなくても、有形無形の圧力をかけられて「仕方なく応募」した人がいないとは言えない。無理やりであれば、給料があったことは言い訳にならない。
とはいえ、第二次世界大戦当時は、どの国も同じ事をやっていた。それに日本人だって、GHQの占領下でアメリカ兵にさんざんレイプされてるし、日ソ中立条約を破って満州に侵攻してきたソ連軍にどれだけ犯されたことか。韓国軍だってベトナム戦争でやってるよね。
それでも、「みんなやってたから悪くない」というわけにはいかないから、何度も謝罪してきてる。それでも、「被害者が納得してない」という理由で繰り返し謝罪を要求する。
慰安婦合意は無効だという今の韓国政府の言い分によれば、韓国の政府と日本の政府の間で「これで終わり」と決めただけで、慰安婦本人が「これで終わり」と納得したわけじゃない。だから無効だという論法だ。だったら、韓国の国会議長が「天皇が謝れば終わり」と言って天皇が謝ったとしても、慰安婦本人がそれで終わりと言ったわけじゃないから、やっぱり無効ということになる。
それから、日本政府は何度か謝罪したけど、たしかに天皇は謝罪していない。
これは憲法上難しいんだよね。謝罪するというのは、日本を代表して日本の責任を認めるということで、政治的行為にあたる。たとえ天皇が「あくまで個人の気持ちとして」謝罪しても、政治的影響力を行使することになる。天皇の政治介入を厳禁している現在の日本には無理な話。責任の所在を明確にしない「お見舞い」くらいが憲法上の限度じゃないかな。
あと、天皇が仮に謝罪するとしても、天皇自身の意志ではできず、「天皇が謝罪する」という決定は内閣がやることになる。つまり「安倍が天皇に頭を下げろと指示した」ことになるから、そんなことしたら安倍内閣は吹っ飛ぶよ。