KHシリーズは長いのと、時系列が複雑なのと、初期シリーズのゲームシステムがクソゲー集がするのとで、ほとんど興味ないんだけど、KH3だけは面白そうだなって思った。
技術の進化で、ディズニーピクサーのキャラクターたちが映画とまんま同じクオリティでグラフィカルに表現されているのが凄い。例えばトイ・ストーリー3の予告編は見たけど、本編はまだ見てないって人が、プレイ映像を見たら映像本編だと思い込んでもおかしくない。
更に凄いのは、KHシリーズはディズニーキャラクターたちが出演するというだけあって、カートゥーン調のグラフィックエンジンが使われていて、それは今作も同じなんだけど、なんとパイレーツ・オブ・カリビアンの世界まで登場する。映画のジョニー・デップがそのまんまのグラフィックで登場しているのは凄い。PS2のKH2でもパイレーツ・オブ・カリビアンは出てきたけど、PS2の性のだと粘土の模型をぼかしたみたいなグラフィックが限界だから、せいぜいジョニーデップなどの俳優が出演してくれたくらい(それだけでも凄いこと)しか驚きがなかったと思う。
ただ明らかに残念なのがアニメーション、要するに「動き」の表現。
人間をリアル描く部分があるゲームでは、モーションキャプチャーと呼ばれるものを使って人間の動きをゲーム上で表現する。仕組みとしては、アクターに実際に動いてもらって、それをカメラで収めたものを、ゲーム上に投影するって仕組み。それも、ただカメラで撮るのではない。人間の身体はそれぞれ部位で異なる動いていて、それらが組み合わさることで一つの動作が成り立つ。関節だけでなく、筋肉や肌の細かな動きにも、センチメートル単位で動きが独立している。それぞれの部位の境目に、特殊な塗料を塗って、それをセンサーで読みとるってわけだ。
CGアニメーションというのは、人間がペンで描くだけではどう頑張っても不自然な動きになってしまう。技術の進化で、内部要領が増えたことで、描ける容量も増えたことによって、動きがリアルに近づくことはあっても、リアルをまんま描くことはできない。なぜなら人間の脳はそこまで敏感に捉えてしまうからだ。普段意識することのない、なんなら目には見えない筋肉の微妙な動きまでも、コンピューターを遙かに凌ぐレベルで処理されている。ただグラフィックをリアルにするだけなら、もう技術としては9割9分9里完成していると言ってもいい。それぞれの物質が、どのように光を吸収して乱反射させるのか、そのモデルの式さえプログラムすれば簡単にできてしまう。そこまでグラフィックは進んでいるのに、動きの部分がそれに追いついてないから、余計に不自然さが出てしまう。
ちなみにKH2のパイレーツ・オブ・カリビアンは第1作目で、今作のKH3は第3作目のワールドエンドだ。シリーズを最新作の5作目まで網羅している俺としては、映画のストーリーが混ざり込んだりしていて、そのあたりファンしか分からないネタというのがあったりして、とても面白かった。
多分だけど、今作で全部のディズニー作品出てきたんじゃないかな?
アラジンみたいなアニメーション作品も、トイ・ストーリーみたいなディズニーピクサーの作品も、アナと雪の女王みたいなディズニーCG作品も。
ただFFファンでもある俺としては、今作ではそれが全く出る気配がないのがとてもとても残念。PVにも1秒たりとも写ってなかったもんな....。