韓国の無茶ぶりに最初は腹を立ててたけど最近ではむしろ面白いと思えてきた。
日韓関係の悪化は日米韓の協調を崩壊させ、北朝鮮を利することになるので好ましくない。
しかしあまりに無茶な屁理屈で駄々をこねていると、信用失墜するのは韓国であり、どの国も韓国と何の約束もしようとしなくなる。
日本には東アジアで中国という強力なライバルと韓国という比較的弱いライバルがあるが、韓国もこの地域の自由主義陣営の核であることは確かなんだよね。それが自ら没落の道を選んでる。
中国は目下アメリカが叩いてくれている。日本だけで相手するにはキツイ大国だけに、アメリカが共和党民主党の別なく反中姿勢なのは助かる。
結果的に東アジア方面の中核として生き残るのは日本になる確率が高くなる。フランスもイギリスも日本を戦略的パートナーと見定めているし、イギリスはEU離脱ショックの緩和のためにTPP参加を望んでいる。
トランプが一国主義に走っていることも、欧州にとって経済的、安全保障的に大きな不安要因になる結果、新しいパートナーを求める大きな動機になっている。そのパートナーとして韓国は信用できない、中国と仲良くすればアメリカを怒らせる、ということで欧州にとって日本の魅力が増してくる。てか価値観を共有できる主要国って日本以外に残らなくなる。
日韓関係の崩壊は、対北・対中防衛ラインが38度線から対馬海峡まで後退するという意味では脅威である一方、広域的には日本がアジア太平洋地域の中核になる意味では利益にもなる。日本は中国と違ってアメリカに刃向かわない(刃向かえない)から、アメリカも日本が核になることは容認しやすい。少なくとも中国が核になるよりは良い。アジア太平洋で、アメリカとヨーロッパ諸国に認められる「唯一の存在」になることは非常に大きな利益になる。
アメリカやヨーロッパにしてみれば、日本と韓国のゴタゴタなんて興味なくて、どっちが勝っても知ったこっちゃないはず。ただし、どっちが勝つかは関心ないけど、どっちが信用できるかは大いに関心がある。その意味で韓国の信用自滅は日本に利益をもたらす。韓国は慰安婦、徴用工、レーダー問題と個別の問題に「勝つ」ことに全力を傾けていて、日本のネガティブキャンペーンに走ってるけど、地球規模の大局を見失ってる。
ただ、このタイミングでのIWC脱退は、影響自体は限定的とはいえ水を差してしまう。IWCが機能不全なのは確かだが、今はダイナミックに情勢が動いている真っ最中だからもう少し待ってほしかった。