https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181224-00010001-jindepth-pol&p=1
こういう分野の話は好きでいろいろ読むけど、これほど「知識」ばっかり披露して中身の無い記事は初めてだ…。関係ないことばかりくどくどメチャクチャ詳しく解説してからに。
F35に限らずステルス戦闘機は有視界状態でのドッグファイトのために設計されていない。ステルス性能のために、航空力学的には不合理な形状をしているからだ。ドッグファイトになれば、F35はF16にも勝てないと聞いたことがある。同様に、ドッグファイトになればF22がユーロファイターに勝てないのは当然の理だ。
筆者は結局、F16の試作器段階だったYF16をイチオシしてるが、安くて運動性の高い、コストパフォーマンスの高い戦闘機を数多く揃えたほうが良いなんてのは無人機なら言えるがパイロットの居る戦闘機では暴論だ。
それに、数で勝負すれば日本が中国に勝てる見込みはゼロ。数で劣勢だから、1機あたりは高価でもハイテク機を導入して対抗する方針なのに。
YF16なんて1000機揃えても中国には勝てない。何故なら、中国もそこそこのステルス戦闘機を持ってるから、YF16が敵機を発見する前に全機撃墜されるだけだ。得意のドッグファイトが始まる前に負ける。F35は、ステルス性能と、情報共有することが強みであって、それを使わないシチュエーションを想定して勝負したら弱いに決まってる。
筆者はF14の失敗に言及してるが、そりゃアメリカだって生産した飛行機が全部傑作になるわけじゃない。F14は失敗作だったけどF15は史上空前の傑作だった。この人はF15も失敗作だと言ってるが、F15が数十年間実戦で負け無し、無敵の戦績を誇る事実は無視しまくってる。そして模擬戦でなら、そのF15がF22に惨敗した事実も無視してる。F15がF22を発見するまえに全機撃墜されてしまったからだ。
そもそもF16は、運動性能が高くて安価な戦闘機という意味では非常に傑作機で、お金のない発展途上国や中進国もお買い求めしやすいですよ、ってのが売り。コストパフォーマンスが高いから本当に親米の発展途上国でも使われてる。
F35にも弱点はある。それは多国間の共同開発機だから、需要の異なる各国の要求を全部満たすために複雑化しすぎ、価格も高騰したこと。そして多用途機だから制空戦闘機など単独用途の観点ではムダが多いことだ。だから日本は本当はF22が欲しかった。でもF22はアメリカが輸出禁止にしたから、次善としてF35しか選択肢が無くなった。
日本はアメリカと共同作戦をするうえ、過去もアメリカからしか買ってこなかったから、いきなりシステムの全く異なるユーロファイターを導入するのは無理筋だった。F4の後継機として、欧州機はハードルが高すぎるし、FA18は設計思想が古すぎる。てか筆者はもっと古い1970年代思想のYF16推しなんて何考えてるんだろう。戦争映画で空中戦してるような場面が実際に起きたら、そりゃF16(YF16)は小回りが利いて強いだろうけど。
正直、F35がそんなに素晴らしいかと言えばそうではなく、安心できないのは事実だけど、他の選択肢が存在しないことも事実。旧型機の物量作戦の消耗戦で中国に対抗しろとでも言うのかよ。人命軽視の物量作戦、人海戦術なんて中国の一番の得意技じゃん。