お金っていうのは使ってナンボのものではあるけど、貯金がカラッポだったらいざ病気したりした時に不安だし…そこで「一定の貯蓄」は必要だよね。
ところが「一定」ってどんだけやねん!っていうのが人によって全然違うから難しい。
老後資金がどれだけ必要か…なんてファイナンシャルプランナー(FP)がアドバイスしてる記事があったり、まあ別のソースでもチラチラ見てるんだけど、夫60歳退職の夫婦に必要な老後資金って「ギリギリの生活でいいなら8千万円、ちょっと余裕が欲しければ1億1千万円」というのがラインらしい。寿命によって大きく変わるけど寿命90歳、かつ物価変動は考慮しない場合で。
リアルに考えると、億超えの貯蓄を持てる人の割合ってどれだけだろうか…。
でも、計算の内訳を見ると「それだけ必要」っていうのが嘘ではなかったりする。
収入を増やすことが豊かな生活に最も有効なのはもちろんだけど、そんなに高額を稼げる人はごく一部なので(しかもある程度の年齢になったら将来予想が見えてくる)、結局は支出を抑制するしか貯蓄を増やす方法がなくなる。投資信託とかよく勧められるけど、リーマンショック級の暴落なんて時々起きるものだからアテにならない。ハイリターンにはハイリスクが伴い、リスク回避すればリターンも少ない。
企業の場合もハイリターンを求めれば設備投資とか必要なわけで、外れれば大損が待っている。当たればウハウハだけど。で結局、「ローリスクでハイリターン」を求めたら、ブラック企業化するんだよね。
私は企業会計の内訳は知らんけど社会福祉法人の内訳ならそこそこ知ってる。社福は国や自治体からの補助金が主な資金源なので一般企業とは性質が異なるけど、社員にある程度まともな待遇をしようと思ったら、臨時収入を除いた普通の収入の70%以上は人件費で消費する。10%ほどをいわゆる内部留保に回し、利用者のために使われているのが20%ほど。
利用者に使う額を減らせばダイレクトに客が逃げるから減らせない。純利益を増やすには人件費削減しか方法が無く、私の感覚で「ここはブラックだな」と思えるところは人件費70%を50%程度に抑えてる。すると30%を内部留保に回せるわけね。こんなところで働いてる人はたまらないよな、と思う。