この間新宿の漱石山房記念館に行ってきた。
思ったより住宅街で、こんなところに漱石が住んでいたんだと意外に思う
漱石はあんなに最期神経衰弱が進んでいたようなのに、自殺じゃないっていうのが面白い
「変身」のカフカも同じようにひどい絶望を抱えていたのに、自分から死ぬことは選ばなかった。「一生を自殺への誘惑を払いのけることに費やした」とまで言ったのに死ななかった。確か、「死ぬということは、今いる棺桶から別の棺桶に移るようなものだ」とも言っていた気がする。夏目漱石の「則天去私」もそういうことなんだと思う。
結局のところ受け入れるというか、ただそこに存在するということ以外に救われる道がない