南雲9 絶海の無人島

75南雲@お人好し
2025-02-28 19:55:27
ID:PBfamily

トランプがウクライナとロシアに関してやってること、腹立たしいけど間違ってるとは言い切れない。
もちろんトランプはアメリカの利益のためにやっているのであり他のどの国のためでもない。

今、ウクライナもロシアも苦しいが、見える範囲ではウクライナのほうがより苦しいようだ。ただロシアのような国は実態が掴みにくいので実はもっと苦しいのかもしれない。とにかく両方苦しい。
トランプがロシアに甘いのは腹立たしいが、まず、プーチン政権がぶっ倒れたらその後のロシアは予測不能になりすぎる。

プーチンは想定外の損害を出してる中で個人的な生き残りに必死。トランプはそんなプーチンを生かす代わりに利益を引き出そうとしている。もし米露の関係が破綻したままロシアが混迷状態になれば、ロシアは中国の属国になってしまう。そして莫大な資源の権益を、「保護者」として中国が取得する。
主敵を中国と考えるトランプとしては、ロシアの資源を中国が取るまえにアメリカが取るべきだと考える。制裁を通じてロシア経済は中国依存を強めているが、助け船を出して、部分的にでもアメリカに依存させたい。
中国は今、子分と思っていた北朝鮮をロシアに奪われる形になって面白くない。ここでロシアをアメリカに傾斜させることができれば、中露の「離間」に成功する。

来たるべき中国との対決のためにも、その前にロシアを中国から引き剥がしておく必要がある。
そのためには、強権を持っているプーチンに生き残ってもらわねばならない。プーチンが倒れたら誰が後継者になっても権力が分散して弱体化する。プーチンを生かし、取り込むのが最も効率が良い。

中国との対決に入ったら、中国が武器にするのはレアアースだ。世界の需要の大半に応えている中国産レアアースを止められたら、もちろん中国自身も打撃を受けるが、アメリカも打撃を受ける。諸刃の剣だがレアアースは中国の伝家の宝刀だ。
だからアメリカは自前で調達できるレアアースを増やしておきたい。そこでウクライナ産に目をつけたのだろう。

アメリカは超大国とはいえ中露の二大国を同時に相手にするのはキツイ。たとえ相手にしてもアメリカが手一杯になれば、その隙をイランを中心とする中東の反米勢力が突いてくる。

だからトランプはプーチンを生かして中国から引き剥がし、それでも残る脅威については欧州に任せる。すでに疲弊したロシアだから欧州で抑えてろという計算。そして中東の反米勢力の相手はイスラエルに任せる。
そうしたら対中国に全力を注げる。ロシアが疲れ果てた今、中国を挫くことに成功すれば、アメリカに対抗できる国はもうない。
ロシアを叩かなければ中国が増長すると言うがどうだろうか。中国とともに反米のリーダーだったロシアがトランプに救われる姿が、習近平にとって「成功例」になるのかどうか。むしろ傍観して漁夫の利を狙っていた中国は、狙っていた利をトランプに先取りされた形にならないか。一方、ロシアを叩いてプーチンを打倒すれば、後継勢力が欧州に融和的になるのかどうか。むしろ欧米憎しで中国の傀儡になる道を選ばないか。

トランプの方針ではウクライナは報われない。叩かれてほしかったロシアは叩かれない。非常に腹立たしいが、アメリカの選択としてこれが間違ってるとは言い切れない。アメリカは元々正義じゃない。都合の良い正義をうまく大義名分に利用してきた最強の覇権国なのだから。

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