「診断」って言ったのが正しい意味だったかどうか、要するにその人はどういう心理状態にあるかを解釈することをそう呼んだ。だから病名や障害名をつけるだけが目的じゃない。
「診断」という言葉は不適切だったかもね。「判定」と言ったほうがよかったか。
私としては、病名や障害名にこだわりたくない。なぜかというと、百人いたら百種類の心理状態があるのに、診断名という枠にはめてしまうと、その枠で相手を見てしまうリスクがあるから。
病名や障害名は、その人の状態を理解するためのものであって、うまく利用すべきツールみたいに私は思ってる。
それを言えば病原体も見つからないのに人間の心理診断になんの保証があるんでせう。
たとえて言えば検査方法の無かった時代のインフルエンザ診断と同じで、症状から診断してるだけのこと。急な高熱とか関節痛とかね。
漢方医学だって最近では徐々に解明されてきたけど、それ以前はツボがどうたらみたいな話は大した根拠を示せない経験則だったよね。
ただ精神分析は根拠の無さがちょっと際立ってるけど、現実にそれで治せる解釈や方法を経験で蓄積していってるものだから、オカルトじゃない。でなきゃ精神科の医者もオカルト使ってることになるよ。
ただしセラピストの最大の商売がたきは宗教と昔から言われていて、オカルトとの境界線が曖昧なのも否定できんけどね。