これが難しい問題で、確かに作品としての客観的価値だけを見たら写真と遜色のない絵というのは「写真でいいじゃん」となる
ただ、これはあくまで鑑賞者の視点であって、作者からだと見え方変わるんじゃないかな?
つまり、写真と同じ絵を描くというデッサンを単純な技術の問題だけで片づけていいのかということ
僕の個人的な意見だけど、実際に事物を事細かに観察してそれを平面上に再現するというのはとてつもない鋭敏な観察力が必要な作業なのではと思う
その観察眼というのは技術というよりもむしろ感性に含まれるようなものだと思ってる
三次元のものを二次元に落とし込む段階で情報量は必然的に削られてしまう(写真ですら削られる)
豊かな感性と卓越した技術の持ち主であれば、写真以上にその事物に迫る絵すら描くことはできるんじゃないかと勝手に思ってる
感性というのは自己表現のような内面的な問題だけでなく、世界と自分との関係をどうとらえるかというところの問題でもあると思う
他者や世界に対するまなざしに欠けている人が、素直に自分を表現できるとは思えないんだよなあ
twitterにいがちな承認欲求こじらせ絵師と芸術家の最大の違いってそこかなあと思う
僕がもしデッサンしろって言われたら、間違いなくやばい絵が出来上がるんだよねw
それは確かに技術力の圧倒的不足もあるんだけど、多分絵がうまい人に”見えている”ものが素人には”見えていない”
見えていないものはどんなに頑張っても描けるはずがない