慰安婦で大使を帰任させることには批判もあるけど、それなりに考えてあると思う。
たしかに解決に向けて一歩も進んでいないのに帰任させることは、弱腰に見えるかもしれない。でも、次期政権がおそらく解決させない、かえって悪化させるであろうことを予想すれば、今帰しておくことは外交カードを増やすことになる。
大使の召還はそうやすやすとはできない。次の大統領が事態を悪化させた時、大使が日本にいたままでは、かえって対抗措置ができなくなってしまう。だから、現政権のうちにいったん帰任させておいて、次の大統領が事態を悪化させたらもう一度帰国させる。同じ外交カードを二度使う準備になる。

韓国は世論に押されてるだけだから外交戦略が崩壊してるんだよね。慰安婦合意も、一方的に破棄されたら、結んだ意味がなくなるわけじゃない。次の大統領は合意を突っぱねそうだけど、それには、「韓国は大統領が代われば前の大統領の約束は反故にする」という国際的な信用低下の大きな代償が伴う。
つまり韓国と取引する国がなくなるわけだ。
そして韓国が慰安婦問題を世界に訴えるたびに、自分の約束違反を蒸し返す結果になる。破られる可能性を織り込んだうえで日本は合意したんだろう。
サウジの国王が韓国に寄らなかったのも、もしかしたら、「今の韓国と何を話して何を約束してもムダ」と考えたからかもしれない。慰安婦合意を一方的に破棄すると、今後韓国はこういう目にあうということだ。