天皇について言わせると言いたいことがいっぱいあるんだよね。
現在の憲法は尊重しなければならないけど、明治時代に突然決まったようなここ百数十年のルールなんかはっきり言えばどうでもいいんだよ。
一番の問題が女性天皇と女系天皇の問題。天皇が男じゃないとダメなんて明治に決められたことなんか全然こだわる必要はない。日本の歴史に何人の女性天皇が存在していることか。
ただし天皇が女系になったらもはやそれは天皇じゃない。天皇制を廃止するのと同じこと。女系天皇を認めるなら、いっそ天皇制そのものを廃止したほうがマシ。女系天皇には天皇の地位にいる正統性が何もない。
「万世一系」なんて言うと戦前の右翼思想のように聞こえるけど、神武天皇から万世一系かどうかは怪しいが、少なくとも継体天皇から先は間違いなく「一系」が保たれている。つまり1500年間、男系天皇が続いていることは間違いない。ここで女系を採用したら王朝交代になる。つまり1500年間続いた日本の「継体王朝」が滅亡してしまう。
他の世界と違って、天皇が天皇であることの正統性は血統以外の何物でもない。その正統性を捨てた天皇はすでに天皇としての根拠がないわけだよね。そして1500年間、伝説でなく確実に続いている王朝は世界でもおそらく日本以外にない。他は、中国の周王朝が800年とか、朝鮮の李王朝が500年とかいうレベル。
1500年の伝統の中に女性天皇はいくらでもいたのだから、明治に決めた男限定ルールなんかどうでもいい。けど女系は1500年続いた天皇家が滅亡することを意味する。そこを分かってない人が多すぎる。
男系天皇の後継者がいなくて困るなら、旧皇族を復帰させる以外に方法はありえない。そりゃ一般人として生活してる人にいきなり皇族に戻れと言っても簡単にはいかないけど、長い練習時間をかけてでも皇族に戻ってもらうしか天皇制存続の方法がない。
天皇という存在は、血統こそが正統性の必要条件であって、制度をいじる場合も伝統が最大の根拠になる。時代によってありようは変わるが、基本的には時代によって変わらないこと自体に意義があるという極めて特殊な存在なんだよね。