安倍総理をずっと見てると、国家像を描くという大局観はすぐれている。それに、なんだかんだ言ってわがままトランプの攻撃から身をかわしてることも上手い。
ただ、細かい詰めが甘いし、答弁も下手。国会答弁は、大きな失言がないかわりに、いかにも逃げてる印象を与えるような抽象論でかわしてる。そこは、多少物議を醸しても小泉純一郎のほうが上手かった。あと、昭恵夫人がめちゃくちゃ足を引っ張ってる。
日本人は、力強いトップダウン政治に憧れながらも、同時に恐れてる。トップダウン型はあまり細かい調整をしないから、一部の人々に大きな不利益を与えることになり、野党はもちろんマスコミもその不利益部分を大きく取り上げる。人畜無害タイプの調整型総理は怠慢に見えるし、トップダウン型は悪いことばかりしてるように見える。
日本は昔から調整型のリーダーに馴染んでた。国全体が成長してる時はそれで良くても、成長が止まったり衰退に向かったりすると、現状を打破してくれるトップダウン型を求めるようになってきた。けど日本人の意識がまだトップダウン型に慣れてないんだろうな。