南雲7 平成から令和へ

791南雲@お人好し
2021-04-11 20:33:21
ID:PBfamily

法律的には、教育を受けさせる義務があるから、親が子どもを学校に通わせないことは「教育ネグレクト」になる。子どもが不登校の場合は、子どもが責められるわけじゃないから仕方がないものの、親は子どもが学校に行けるようになるよう努力して、子どもに過度の負担にならない範囲で、登校を促す必要がある。
某YouTuberの場合は、子ども自身がそういう考えを持つことや意見表明をすることは悪くないけど、親が学校に通わせる気がないようなので、教育ネグレクトに該当する。

そういうルール上の問題とは別に、学校に通う必要があるのか、という問題は一般論として考える余地がある。

まず勉強に関しては、家庭学習や塾で、授業レベルを習得することは可能。体育や音楽などの実技も、やろうとすれば出来ないことはない。集団生活や社会生活の経験も、学校以外の集団で経験させることが可能だと思う。つまり、法律論を別にすれば、学校に通わなくても、学校に代わる環境を家庭が用意して子どもに学習・経験させることは可能と思う。

ただしここで区別しなければならないのは、「やれば出来る」と「やっている」の違い。可能だけれどそれが実行されている保証がない。
勉強については、学習の進捗状況は、テストを受けるなどで確認する手段もある。ただしテストで測定できないような内容については全てを確認できるわけじゃない。

たとえば、朝鮮学校のように、文科省で「各種学校」に分類されているものは、数学などはちゃんとした授業を受けているのだろうけど、日本で学校教育と認められないような思想教育が行われているからだろう。日本で小学校や中学校と認めることのできる教育内容を満たしていることが保証されないかぎりは、学校教育の代替えを果たしていると認めることはできない。

某YouTuberの場合はどうか知らないけど、親の方針で学校に通わせない家庭というのは、学校教育の内容に不満があるから登校させないケースが少なからずある。学校教育に不満があるのだから、学校教育と等価といえる教育環境が用意されていることは少ない。また特に、親が特定の宗教や思想を持っていて、学校教育が「神の教えに背く」とか「隠された真実を隠蔽し国家に都合のいい人間を作ろうとしている」というような場合がある。

あくまで、ここで話題になっているYouTuberの家がそうだと言ってるんじゃないよ。
一般論として、学校教育を否定したり、不登校ではなくて親の方針で強硬に学校に通わせないものには「学校を否定するそれなりの理由」があって、思想面が理由になっていることがしばしばある、ということ。

そして、そんなことはなくてちゃんと学校教育の代替え機能を家庭が果たしている、という保証がない。そうである以上、行政としては「教育ネグレクト」または「教育ネグレクト疑い」と判断せざるをえない。
学校は、実態にはいろいろ問題があるけど、理念としては子どものために教育を行う。実行するのは自治体(公立学校)だったり民間(私立学校)だったりするけど、最終的な責任は国にある。国の責任において、国民である子どもを教育しているのに、「親に任せてあるから一体何がどう教育されているのか国も自治体も誰にも把握できません」というのは国の責任放棄になる。

「子どもの意志」はもちろん尊重されるべき。でも、たとえば、親にひどい虐待を受けていても「このままでいい」という子どもも多い。それは親にそのように仕込まれているからであって、子どものその時点での意志には違いないけれども、親の意志を強制的にたたき込まれただけのもの。
極端な話、「子どもが、悪いのは自分だから親に殺されてもかまいませんと答えたので、虐待死するまで児童相談所は保護しませんでした。子どもの意志を尊重しただけです」というのが認められるわけじゃない。子どもの意志はオールマイティーじゃない。

学校でなくても学校の代わりは可能。でも、代わりが実行されている保証が得られない以上、教育ネグレクト疑いに該当する。
某YouTuberの場合も、ルール的には教育ネグレクトで、内容的にも教育ネグレクトが強く疑われる案件。
ただ、ネグレクトなのか不登校なのかグレーな部分もあるので、強制的な措置には出られないのかな。

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