まず官僚が何でも決めちゃうのは政治家が素人だから。法務大臣が法律知らなかったり通産大臣が経済知らなかったり農水大臣が農業知らなかったり、大臣には自分の分野の判断能力がないから専門家集団である官僚任せになる。
その官僚はいわゆる縦割り組織で、自分の専門分野はできるけどその他の分野はできない。例えできても縄張り意識が強くて関わることが許されない。独裁者は広い分野で権力握ってこその独裁者だから、縦割り行政の中では生まれない。
しかも官僚組織は完全に東大閥。東大、特に法学部という狭い世界の支配下だから、先輩後輩の関係とかいろんなしきたりに縛られて独裁できない。一番威張ってたのはカネを握ってる大蔵省だろうけど大蔵省トップに上り詰めてもその時は年齢的にもう退職前だから権力も長続きしないよね。あとはどこかに天下りして実質ろくに働かない名誉職で給料ガッポガッポで余生を楽しむみたいな。
いくら高級官僚でも公務員だから、給料には限界がある。つまり権力はあっても現役時代はカネがそんなにない。退職したら天下り先でカネを手に入れるけど権力は後輩に譲る。
官僚システム自体が、横の協力関係が無かったり複雑な対立関係にあったりして弊害が多い代わりに、独裁者を生まないという意味では良いシステムになってるんだと思う。