two

2019/07/14 12:14:56

私は何者になりたかったのだろうか。私にあふれる生命はだれが生み出したのだろうか。すべてを支配している「はなちゃん」が答えだ。もうあの猫には生命も生きる糧も生殖能力だってない。すべて私に託したのだから。…いや、奪ったといったほうが適切かもしれない。正直悪いことをしたとも思っている。ああ、そうだ。私は「はなちゃん」になりたかったのだ。せめてもの償いで。これから生きる代償として。精一杯、生きさせてもらっているんだから。
わたしが、あなたにならないとね、はなちゃん。
足を運んだのは人気のない公園だった。私の腰まである雑草、掃除されていない公衆トイレ。それがその証拠だ。…猫の鳴く声がする。「はなちゃん」の首輪だ。私がこの手で奪ってしまったんだな、と自分の手を見る。ただ、感情もなく動いている、私の指がそこにあった。